ふらり・ふら〜り旅ごころ

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こんな旅をしてバチは当たらないのだろうか?

とうがらし 旅友のまるこ先生から、タイ航空のマイレージが二人分ありますが、2週間くらいで行きませんか?とお誘いが飛び込んできた。彼女は2004年中には日本を離れる予定があり、「気楽な観光旅行はもうできないかもしれない」と言う。「その話乗った!」とおんぶに抱っこの旅支度が始まり、美味しすぎる太っ腹タイ航空に感謝して、結局チェンマイ・バンコクの旅が1月26日スタートしました。

ペンシル タイの古都チェンマイに首ったけ
夕刻到着にも関わらず、出発時にホテルは確保できませんでした。タイの大学の卒業式シーズンとバッティングしたようです。チェンマイの空港のインフォメーションで、ナイトバザール真っ只中「NIGHT BAZAR PLACE」の2泊分を得て一安心。バゲッジを投げ出して早速バザールへ。ロイクロン通りの両側にびっちりの屋台。もちろん沿道の店舗もあり、その数は???。 毎夕あちらこちらから屋台がやってきて23時の閉店まで大賑わい。横道の、客が来そうにない屋台でも毎日出ているようだが、あれで商売が出来ているんかいなと心配する。のんびりした国です。バザールでの買い物や冷やかしも面白いのですが、もっと愉しいのは奥まった所にあるフードコート。その日限り有効のクーポンを買い、お気に入りの店で注文し、セルフサービスでテーブルへ。地元の人も観光客も大入り満員です。これからお出かけの方は是非アタックしてください。
 街中でまず目につくのは、トゥクトゥク。狭い路地を縦横無尽に走り回る屋根つきの小型オート三輪。インドにもオートリクシャという三輪があります。しかしタイのほうが座席がゆったりとして、なにより綺麗。これを乗りこなすとチェンマイ観光はばっちりです。もうひとつは乗り合いタクシー。小型トラックを改造し12人くらいは乗れます。こちらは行き先を告げてOKなら乗り込む。どうやらいくつかのコースがあるようです。特にトゥクトゥクは乗る前に料金の確認と交渉が必要なのが、ちょっと疲れます。しかしのんびり旅にはちょうどよいスピード感で、小さい街なので、結構歩いて寺院やウインドウショッピングは楽しめました。

ペンシル  はじめの2日間はバザールをうろついているうちにあっという間に過ぎました。でも二人ともこのままバンコクに向かう気持ちになれません。よし!チェンマイに延泊しよう。旧市街の西南にある「PADDY HOTEL」に移動してさあもう一度チェンマイを愉しむ。

朝日
窓から見える朝日
中庭
味のあるテーブルと椅子
ポスト
懐かしいデザインのポスト
 街はずれのせいか静かでのんびりしています。2階にパティオのような空間があって、私達の部屋の前に古めかしいいかにも使い込んだテーブルと椅子があり、おやつを食べたり、お茶したりと過ごした。そのうちひとりの青年が日本語を教えてとノートを持ってやってきます。くたびれたシャツを着ているので、ホテル関係者とは思えなかった。フロントのスタッフ達はたぶんエリートで、ちゃんと語学を習得していますが、この青年は下働き組です。インドと同じで若者が観光で生きてゆくにはまず、英語と日本語が大切なことはわかっているのです。
 2軒隣に、看板に「王妃のサポートによるという」英語表記のある盲目児小学校があります。シキリット王妃は看護婦さん出身で、国王とは恋愛結婚だそうです。スイス留学中に病気になった国王と、タイから派遣された若き看護婦の王妃が、恋に落ちた。ロマンチックですねえ。タイは立憲君主制だが、国王の影響力発言力は大きいようだ。絶大な人気があり、大きな肖像写真の看板をここチェンマイの街中でももちろんバンコクでもよく見かけました。後継者問題の心配事はないのかな?とよそごとながらおせっかいな気持ちになる。歩いて15分の公園に朝早く散歩に行くと、中国人の団体さんがよく聞く音楽をかけてゆっくりと「太極拳」をしています。後日バンコクでは中華街の近くに泊まったのでよく解りましたが、華僑の力はすごい!華僑なしでタイの経済発展はなし!と、きっと言い切れるでしょう。ほかに半年近くアパートに住むイタリア人は日本語が出来るよと話しかけてくる。「タイは物価が安いからね。定年後何回も来て長期滞在をしている」とのことでした。
 公園から戻る裏道でセラドン焼の工場併設の販売店を見つけ、気に入りの色あいのコーヒーカップがあったので、ねばりに粘って調達しました。

とうがらし 芸術と緑の都と言われるチェンマイで
タイのデザイン力の素晴らしさに出会う

ペンシルいかにもらしいデザインってありますが、そうではなくてそのデザイン力を新しい感覚で発表している若者たちがいます。そのひとつの「ING-SEE」さん。スタッフ通りがかりに覗いた店内の、象のデザインに魅せられて、何回か尋ねました。制作と販売のかわいい二人組経営者です。1枚1枚手描きのTシャツだけでなく、象のおしりを強調したアクリル画も大変面白く、後日なぜ買ってこなかったのかと大いに悔やまれました。デザインだけでなく、ブルーとイエローオーカーの色の使い方が私は好きです。
 象に対してタイの人々には特別な感情があるようです。その昔戦争に同行し国を守り、森林伐採や生活の開拓の協力者として、また家族の一員として生死をともにした動物なのでしょう。Tシャツはお土産に、現地での着用にと10枚買い込みました。帰国後知人に何枚か売ってもらって、売り上げをサールナート法輪精舎に寄付できました。まだ日本で流通していないシャツですよ。木の手作りハンガーをおまけに頂いて、その後のホテルライフに大活躍でした。
 デザイン力のすごさは象たちも・・・・。「HOTEL IMPERIAL」で開催中の象のパフォーマンスでのこと。

象
象にえさを与えるまるこ先生
葉っぱの象
カットが美しい象くん
絵
長い鼻で上手にお絵かき
ポスター
僕の作品です(ポスター)
 ごく身近に象と接触したのは初めてでした。訓練された象が筆を鼻の先にくわえて花を描きます。彼らは郊外にあるメーサー・エレファント・キャンプの象たちで、自身のサイン用ハンコも持っており、絵を購入することもできます。20バーツでサトウキビとバナナのえさを与える時の、ヨーロッパからの観光客と思しき大型中年女性の喜びようったら・・・。写真掲載できないのが残念です。ホテルの看板には第1回と書いてあるから、きっと来年に第2回の予定があるのでしょうね。

ペンシル企業名を並べて恐縮ですが、おなじみのカーネルおじさんもチェンマイではこんな感じ!ユーモラスな看板でした。もうひとり。学校の側で柵越しに中学生、高校生相手にかき氷を売っているおじさんの、味もさることながら、シロップのかけ方の工夫にはほとほと感心しました。ホント芸術的です。

カーネル
カーネルおじさん
かき氷
生徒に人気のかき氷屋さん
 おいしかったので、結局3日通ってしまいました。生徒たちにも大人気で、付近にもいくつかの食べ物屋台があるのですが、ダントツのフル回転操業です。2日目に「あらあ、また来たの?」という目で、おんぼろ椅子を勧めてくれる。氷を削る機械は至極シンプル。見ているとどうも女生徒に対するデザイン力が違うようだ。おぬしなかなかやるな。赤黄緑のシロップとコンデンスミルクの白をうまくバリエーションをもたせ、容器も小鉢山盛りタイプとホーンタイプがある。日本から小豆あんの缶詰を持参していたら、伝授したのだが。さすがに3日目には近所の焼き鳥屋台のおじさんから「おやまあ」の視線を受けてしまいました。キンピカ寺院の見学や日本語の検定受験の勉強中だと若い僧侶から「教えて」と請われ会話のシミュレーションをしたり、この際だからと半袖フォーマルウエアを仕立ててもらったり、まるこ先生のエステにくっついて、30分のせこいスチームを浴びたり。こうして愉しかった観察の日々を終えて、7日滞在のチェンマイを出て長距離バスで南下しました。

とうがらし 長い眠りから覚めた世界遺産スコータイで
お色気たっぷりの遊行ブッダに遭う

ペンシルチェンマイからそのままバンコクに行ってしまうのはいかにももったいなくて、5時間かけスコータイを目指しました。バスターミナルで待ち構えていた二つのホテルの勧誘にコテージタイプの「GARDEN HOUSE」と決める。

ロッジ
コテージタイプのGARDEN HOUSE
シャツ
シャツと手づくり木製ハンガー
 ここのオーナーはドイツ語と英語も話せるインテリ中年女性ですが、時折見せる陰りのある横顔に、私の人生は本当にこれでよかったのか?と自問しているように見えます。年上の私にはことのほか大切に接してくれました。

ペンシルスコータイとは幸福の夜明けを意味する言葉で、タイ初の統一王朝。文字や陶芸(セラドン焼はこの時代に始まったとされる)など現代のタイ文化の基礎となった時代です。遺跡公園は金ぴかチェンマイ寺院とうってかわって、質素な石と煉瓦つくりの遺跡群です。後継者が途絶えたため、興ってから200年後には歴史から影を落とし、その後ジャングルの中から発見されたのです。  チェンマイで買ったシャツとアフリカで縫ってもらったもんぺを着て、チャーターした二人乗りタクシーで観光しました。公園内ではのんびり歩く人、自転車で回る人、なかには牛タクシーに乗って愉しむ人々などさまざまです。外国人の旅スタイルの柔軟さにはよく驚かされます。

遊行ブッダ
ほのかな色気のある仏陀
仏塔
多くの石象が支える仏塔
仏塔
無残に折れた石象の鼻
牛タクシー
のんびり愉しそうな外国人観光客
リクシャタクシー
タクシーの運転席で
 遺跡の素晴らしさは、タイ国政府観光庁のホームページで見てください。仏塔群の中に、四角い台座に象の彫刻がびっしり施されでいるものがあります。私は、これは仏塔を守り仏教を守り、タイ国と国民を支えたのでないかと思うのです。鼻がちぎれている象もいます。青い空とオレンジ色の花と、すすけた仏塔群。
遊行ブッダは初めて見ました。足に注目してください、動きがあるのがわかります。ほのかに色気が漂っていると思いませんか?

ペンシル 文化に触れるのも得意だが、なんといっても食関連については失敗はないですねえ。遺跡公園で豚まんを見つけ、美味しかった。コテージを出た大通りのバス停付近に人だかりで、生徒や若者がいっぱいいます。朝食やお弁当の調達をしているようです。姉妹二人の母さんが「おかゆ」と「ちまき(おこわ)弁当」を、売り切れごめんの時間限定販売の屋台でした。ちまきはひとつ10バーツ、30円くらいでしょうか。

姉妹
売り切れごめんの繁盛屋台
屋台
毎朝若者で大賑わい
ちまき
香り高いちまき
おこわ
具を選ぶ(お肉の甘辛煮)
 なかでもバナナの葉っぱに包んだおこわが美味しかったです。おにぎり大のおこわに、7種くらいのトッピング素材をいくつか選んで添えて包みます。これが葉っぱのにおいともち米の香りがあいまって・・・・。思い出すと今でもつばが出てきます。ここでも3日通い、2月4日の朝バンコクへ向かうバス旅行のお弁当にも持参して、スコータイを出発しました。

とうがらし 微笑みの国タイの大都市バンコクへ
タイは大変豊かな国だと実感する

ペンシルバンコクの街でまず目につくのはツートンカラーのタクシーの洪水です。お見事!それも車種はふたつだけ。緑色黄色のストライプは旧モデル車、ブルー赤色は新車。おまけにタクシーはぜ〜んぶTOYOTA車です。座席の弾力性が当然違うのに値段は一緒。たとえば国際空港への往復など、長時間乗車では結構その差は大きいです。カラーで分けているなら、初乗り設定価格の差別化を要求しま〜す。しかし、今はもうすっかり新車だけになっているかもしれませんね。
 メーターは35バーツからスタートしますが「メータープリーズ」といって「35」になっているかを確認することが大切です。インド程ではありませんが、結構ごまかすドライバーもいるとか。ところでなぜTOYOTAだけ?政治力かな?国王はなかなかの商売上手らしい。バンコクで会った元商社マンで、在タイの日本人古澤さんからの仕入れ情報によると、テレビでトヨタ社からプレゼントされた新車に感謝し紹介するというパフォーマンスで、しっかり広告マンの役目を果たしたことがあったそうな。おかげで売れ行き好調とか。確かに乗用車もNISSAN・MAZDA・HONDA、ピックアップトラックはISUZUなど新車ばかりが目立ち、私ごとき素人でもタイ経済の好調ぶりをつくづく実感しました。日本企業の看板とビル群からも容易に判断できます。帰国後の3月19日の新聞記事に「自動車生産拠点 タイへ次々」の見出しで日系企業のオンパレードです。私の実感は間違っていなかったのです。続いて「タイでは自動車の販売促進に、純金のネックレスをおまけすることが多い・・・・・」には笑ってしまいました。チャイナタウンの近くに泊まっていたので、大通りに銀行ならぬ金製品の販売店、金行が軒を連ねていたのを思い出したからです。

ペンシルバンコクで利用した乗り物はトゥクトゥク、ツートンカラータクシー2種、路線バス、リバーボート、バイクタクシー(これは話の種に)、結構うまく乗りこなしたBTSスカイトレイン。BTSは高架の鉄道で、モノレールではありません。つまり街中の交通手段は、個人の乗用車以外はすべて経験したことになります。

トゥクトゥク
細い路地を走り回るトゥクトゥク
バス
最後まで理解できなかったバスの路線網
バイク
車の間をすれすれに走りぬけるバイクタクシー
ボート
チャオプラヤー川を行き来する便利なボート
ボート
リバーボートの桟橋(停留所)
 なかでもスカイトレインの合理性、装飾性、環境保護への配慮には「おみそれいたしました!」の一言です。滞在日数と行き先に応じてチケットを選び、紙ではなくカードになっているので回収されたあと、リユースというより使いまわし出来るようになっています。これは合理的です。 地下鉄工事が遅れている関係で、名物の渋滞はまだ解消されていませんでしたが、2004年8月には開通の予定らしい。
車体
車体に窓がない?
車体
どこか懐かしい子供の絵顔
チケット
リユースチケット
 外から見ると車体に窓がないように見えるが、車内からは網の目状の窓が見えます。これは強い日差しを避けるための工夫だそうで、まるこ先生は中国にもあったよと言う。では車内を案内しましょう。
つり革
転倒防止の通路の取っ手
車内
ドアの内側もこんなにおしゃれ・・・
 車内はどの時間帯に乗っても混雑することはありませんでした。時期的なことなのか、敬虔な仏教徒らしく他人同士の体がくっつくのを嫌うためか?運賃が高くてまだまだ利用者が少ないのか、さだかではありません。どなたかご存知の方は教えてください。

ペンシルそれぞれの愉しみ方を知っているおとな二人は、自分たちの街さがしに別行動することもしばしば。私はこのスカイトレインで、おしゃれなサイアム駅周辺の散策や北の端モーチット駅の大バザール、ウィークエンド・マーケットに繰り出した。ウイークエンド・マーケットでは犬も売っていました。決して食べるためではありません。ペットです。店の裏側で販売家族が腹ごしらえしながら、天気の回復を待っています。気取らない人々が、いつもだれかがどこででも食事をしているといった印象のタイです。

 タイシルク王ジム・トンプソン氏が暮らした邸宅を訪ねました。ここはお勧めですよ。街中にありながらちょっとしたジャングルのような庭園、アジア各国のアンティーク調度品、いくつかの仏像、チーク材のしっかりした建物など見るべき物が満載。ミュージカル映画「王様と私」の衣装にタイシルクが使用されて世界にその名を知らしめた(私は知らなかったが)。広いが窓のないしょぼい私たちのホテルの部屋で、お土産を並べて撮影会をしました。まるこ先生の彼の名前は象を意味するとかで、たいそうご満悦でありました。
花
トンプソン邸の熱帯花
ふた
トンプソン邸のアイスクリーム
みやげ
部屋でみやげの撮影会
象ぬいぐるみ
まるこ先生のお気に入り
 世界のブランド品が似合わない私たちには、見るだけのことが多いのですが、さすがにタイシルクにはため息でした。まるこ先生はぞっこんの彼に、私は老後の数少ない楽しみに備え少々小物を買い揃えた。シルバーアクセサリーと合わせて、初めてVAT制度も利用しました。「外貨獲得のため、観光客はしっかり買い物してね。そのかわり少し還元するから」という主旨で、帰国時、空港での手続きでバーツがもどりドキドキしました。しかし空港でおいしいもの食べて終わり。よく出来たシステムです。

ペンシルチャイナタウン近くのホテルは美味しいものを食べるにはこと欠かない立地ではありますが、街中に中華料理のにおいが充満しており、とうとう鼻についてしまいました。ホテル内のレストランでの中国人観光客の食事風景にもうんざりしました。とにかく食べ散らかす、バイキングの料理を山ほど食べ残す、大きな声で話す・・・・。しかし食べ残すのは、礼儀としての慣習だと、中国留学経験者のまるこ先生は弁護します。食べきってしまうと、足りなかったのか?と主に余計な心配をかけるという配慮からきているのだと。何年か前の日本人観光客もノーキョーさんと呼ばれた時代がありましたから、愉しんでいるんだと思うことにしました。
 それにしても世界を席捲する華僑群。地球が滅びても、華僑と印僑(インド人)だけはきっと生き延びると私は睨んでいます。さて世界から歓迎されているかどうか?インド人は浸透してゆきますが中国人は移動した地域に根をはり、華僑として民族の保護浄化にはげみ、その国に溶けこまず混ざらずでコミュニティを形成する。華僑同士で結婚する。商売上の衝突とゆかないまでも、あまり歓迎はされてはいないようである。これはインドでもアフリカでも感じたことであるが・・・・。昨今の世界情勢からみて、そのエネルギッシュな経済力はますます大きくなりそうな気配です。

ペンシル 乗り物好きの私には不満があります。そうです、まだ鉄道に乗っていません。バス路線が充実しているからでしょうか、タイムテーブルを見る限り、近場へちょっととはゆきませんでした。 ファランボーン駅帰国の前日、思い切って鉄道に乗ることにしました。ファランボーン駅はミラノ駅に屋根の形がすこし似ています。数年前インド行きのトランジットでアユタヤへ立ち寄りましたので、この駅は2度目。経済発展を反映して、正面は大改装中でした。さて、今日中に帰ることができるか?が一番大事なことなので、駅員にたずねると、「勿論!バスがあるからね」じゃあ大丈夫。ホームに向かうが人がまばら。若いハンサムな鉄道員が、変更になったから12番へ行くよう指示してきた。あとから外国人の家族も大きな荷物を引きずりエッチラオッチラ移動する。ローカル線ですが、ここからホアヒンへも行けます。今回余裕があれば行きたかったひとつが、かの地ホアヒン。ここは、国王の夏の宮殿があるところで、美しい海岸をもち、アジアのオリエント急行の停車駅でもあります。しかし遠すぎました。ガイドブックがないので、所要時間だけを参考に、Nakhon Pathtom駅までのチケットを買うことにしました。 黄金塔今から2時間乗って、とんぼ返りの予定です。
 ところがよくしたもので、降りる直前に窓外に大きな仏塔が見えました。通りの警官にバスターミナルを聞き、バンコク行きを確認してから、そちらに向かって進むと、そこは有名なワット・プラパトムチェディという、タイで一番大きい黄金の仏塔でした。大型観光バスも駐車しています。日本人参詣客が、「ほらこれだよ」とガイドブックを示して教えてくれる。老いも若きも相当数のタイ人参詣客が、護摩たきのような作業で祈っていました。トイレでは若い白人女性のバックパッカーが、荷物の置き場所に迷っています。狭いので背負ったままでは用が足せません。「見てるよ」と声をかけると、にっこり微笑みました。とびきりのタイ笑顔になっています。
 バスターミナルに戻ると、なんとまあ数分刻みのダイヤで、ここが大人気の名所であることが確認できました。やはり予習は必要ですなあ。帰りのバス内では、バザールで買いこんだ緑あざやかな唐辛子が、次々と赤くなってゆく様子に驚き(トップページの唐辛子です)、竹筒に入ったういろうのようなおやつを食べながら、のんきに景色を愉しんでいました。しかし到着予定時間になってもバンコクらしい街ではありません。心配になり、前座席の男性に声をかけると、振り向いた人はいかにも地元人の様子。「ここは何処ですか?」との間抜けな質問に、「バンコクの西バスターミナル。あなたは日本人ですか?」と答えてくれました。ここからさらに40分の路線バスにゆられて、無事ホテルに戻りました。この人が古澤さんです。長い商社マン時代を海外でも過ごした経験を生かして、現在ナコーンパトムで会社を経営しておられるそうです。タイ最新情報のいくつかは彼から教わりました。その節はありがとうございました。愉しかったです。

ペンシル食生活の話題では、タイには何故こんなに屋台が多いのか?早朝といわず、ランチタイムといわず、まして夕方から夜遅くまでとにかく屋台とフードコートのオンパレードです。

マーケット
開店前の腹ごしらえ
マーケット
通勤前のリバーボート乗り場で
出店
竹筒の中にういろう?が
 これは住宅事情と関係があるのだそうです。郊外は別として、街中の住宅は台所がないアパートが多く、一度火を出すと街が全焼してしまうという火災予防への懸念です。ですから民家では朝、昼、夕と三食とも屋台外食かテイクアウトをし、当然メニューも多く美味しいです。住宅事情でいえば郊外の緑豊かなヴィレッジに点在する高級住宅は、政府高官や、華僑の企業成功者の住まいが多いという。国王の希望では、日本からの海外移住地にタイをどうぞと歓迎ムードむしろ招聘モードで、10万円/月でプールつき、メイドつきでリッチに暮らせるといいます。一軒いかがですか?

ペンシルバンコクで食べてばかりいたわではありません。金ぴか寺院にも行ったのですが、入場料が高いし、私は遠くから屋根を眺めているほうが美しく感じられました。バンコク最古の寺院WAT PO(ワット・ポー 涅槃寺)は拝観しました。御堂には横46メートル、高さ15メートルの黄金の寝釈迦仏が横たわっており、圧倒されます。幅5メートル高さ3メートルの足裏には緻密な螺鈿細工で108の仏教の世界観が刻まれています。
 ここは伝統あるタイ式マッサージの総本山でもありマッサージを受けられる施設があります。当日はどこかのメディアが撮影に入ってきて、すでに専用下着でマッサージがスタートしている私を、無断で映しています。そんなこと聞いてないぞ、黙って撮るな!と抗議する間もなく終了していました。ポー出身のスタッフはある種エリートで、地方で活躍するにも資格が活きるし、寺院の近くに専門学校がありました。中を覗くと、今日は入学願書の受付日なのだろうか、若者が担当者に白い用紙を差し出しているのが見えます。上位階は寮になっているらしい。帰国後、日本の街で「ワット・ポー卒業のスタッフおります」と看板に書いてあるマッサージ店をみました。インターネットでワット・ポーを検索すると、結構短時間で安く受講できるシステムがあるようです。日本からの受講生も多いらしく、日本語テキストも用意されているらしい。興味ある方はどうぞ。結局マッサージはチェンマイ、スコータイ、バンコクと3回体験しましたが、なかなか気持ちのよいモンでした。

ワット・ポー
リクライニング・ブッダ御堂の美しい屋根
ワット・ポー
境内の照明柱の花模様は陶器片

とうがらし 庶民の信仰心はダントツ篤いタイ・・・
とくに地方の人々には飛び切りの笑顔と態度で接して頂きました
評判高いタイ航空の客室乗務員の素晴らしさにも負けない笑顔笑顔笑顔。花の美しい季節に訪問し清々しい心で帰国しました。今年のフラワーフェスティバルは2月6日〜8日でしたので、もしお出かけの時はこの時期が良いと思います。

カンナ
ボートに乗ってゆらゆら

ワット・ポーの角で
カンナ
公園のカンナ
オレンジ色の花
HOTEL PADDYの中庭
白い花
青い空に映える白い花
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