ふらり・ふら〜り旅ごころ

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ザンビア ジンバブエ〜ボツワナ ナミビア〜ケープタウン タイランド バヌアツ

水を求めてビクトリアの滝〜チョベ国立公園〜オカバンゴ湿地帯へ

シンプル地図

ジンバブエからボツワナへ
国旗
ジンバブエ共和国の国旗

国旗
 ボツワナ共和国の国旗

ペンシル タクシーに身を任せて走ることおよそ20分くらいだったと思う、ザンビアの出入国事務所へ到着しました。小さな建物で、私にとってこれでは「国境を越える感動」を味わうにはちょっと役不足です。ドライバーのサポートで難なく事務処理を終え、検問所で笑ってしまいました。小さい留め置き石(ドラム缶だったかも?)が車道のまんなかにぽつんと置いてあるだけ。側に座っていた係官がのんびり顔でどっこいしょと立ち上がり、それをどけて「さあ」と手招きして通過。簡単すぎる。

出入国事務所
出入国事務所
大橋からの滝
大橋真ん中から見えるビクトリアの滝
 しばらくしてビクトリアフォールズ大橋を渡る途中で遥かかなたに滝が見えます。タクシードラーバーは何も手続きせず通過するのは顔パスかいな?街中のインフォメーションで「Hotel Rainbow」を予約してもらった。この時のスタッフはアメリカの男優デンゼル・ワシントンにそっくりでした。なかなかいいスタートをきったもんだ。そのままタクシーで小さな街を走ってもらい位置情報をつかんだ後ホテルへ到着した。チェックインはカードシステムダウンで手続き不可のため、フロントに荷物を預けて、ドライバーにバオバブの大木(ビッグ・ツリー)見学とミュージアムまでの延長を頼むとUS10$の追加を要求された。
右下写真:大空に伸びるバオバブの大木。映像で知るバオバブは枝が根の
ように見える木だが、青々と葉が茂る。象の大好物だとドライバーの説明
バオバブの大木

 どうもジンバブエは人々の顔つきがすこし険しいような印象をもったので、とりあえず1日目はこのドライバーに託そう。案の定というか、タクシーを返してひとり歩きを始めると、両替やみやげものの勧誘攻撃、喜捨を求める大人子供に囲まれる。アジア系の顔といえば私一人のようだったので目立つだろう。3日滞在ではカモになると直感したので、ここは毅然とした態度で臨むことにした。午後3時頃からジンバブエ側のビクトリアフォールズへぶらぶら歩いて行く。全くもってサンシャイン!しかし暑い暑〜い!「ほらほら乗ったら?」とつきまとうタクシードライバーは、公園入口まで徒歩10くらいなのに運賃をUS10$などとふっかける。この暑さを楽しんでるんよとばかり、歩きつづける。

ペンシル ナショナルパーク入園料US20$。滝そのものはザンビア側で見ていたので、正直なところ感動はすこし落ちる。ところがここで最後かと引き返しかけた時、数人の黒人観光客グループが「来いよ。ザンベジウォーターを経験したら?」とペットボトルを振り回している。躊躇していると「ほらほら」と手招きする。状況が予測できないから心配だったが、ええいままよとついて行く。他の観光客がいないのでさすがにビビリました。つまり滝の上にあるザンベジ川の底石の上にいることになります。私が降りた後は、西洋人の若者たちが、あらあ、そんなんあり?という感じでぞろぞろ入ってきました。引き返した多くの観光客が遠くでこちらをじっと見ている。イエイイエイこんなことが出来たんよ。貴重な経験ができました。後で聞いたのですが、リビングストンまでのバスの中で逢った日本人女性Tomokoさんは泳いだそうです。じっと眺めていると吸い込まれそう。30分くらいのんびり水を眺めて戻りました。

ジンバブエ側滝
ジンバブエ側からの滝
ザンベジ川
   滝の上のザンベジ川風景
滝へ
 ザンベジ川から滝壷へ落下する水
 ここで泊まるなら是非ホテル ビクトリア フォールズと勧められたが、いかんせん高すぎる。300US$。新婚旅行なら考えるけど、おばさんのふらり旅に、シェアする人もなく寂しすぎる。近くのイララ ホテルでお茶することにしました。やはり高級ホテルは素晴らしい。暑すぎる午後のマンゴジュースは五臓六腑にしみこんでゆく。つい2杯も注文してしまった。上品なウエイターに支払いし、レシートを受け取ったが、2杯目のレシートは来なかった。

ペンシル 翌日はホテルからぶらぶら歩いて15分の街に出て、明日からの移動について、昨日のインフォメーションの丸顔デンゼル・ワシントン氏を訪ねる。彼は、私の英語力ではこの先の国境越えはやばいと見てか、近くのツーリストを紹介し、おまけに店まで同行してくれた。実は今回の旅行にアフリカ全土の地図と辞書を忘れ、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビアに関しては「地球の歩き方」もそれぞれ数ページと記載が少ないので、今思い返すと恐る恐る移動していた感じがする。「T Tours」のMr.E氏に世話になった。ホテルの壁画早口でまくしたてるので、理解がついてゆかない。困った。何度も読み返し確認して手数料を支払い、これでボツワナのSedia Hotelまでは辿り着くことになった。少々高くついたが、自力を諦めたこの方法は、アフリカを楽しむためには正解だったと思う。彼とは追加したエアのバウチャーを持参してくれたHotel Rainbow のロビーで再会。壁のイラストと芸術的な彼の風貌が面白くて記念写真を撮らせてもらった。
 その後は、肩の重荷がほどけて足取り軽くルンルンで散策ができました。入場無料のミュージアムで見た石の彫刻は新進作家の現代風作品で、なかなか魅力的です。後日ケープタウンのウォーターフロントでもいくつかの石彫刻を見かけたが、どれもデザインが素晴らしくユーモアにあふれていた。ジンバブエとは「石の家」という意味をもっていて、私は行かなかったが、グレート・ジンバブエ遺跡は巨大な石造建築群だということです。紙幣にも石積みのイラストがあります。もうすこし治安が安定すれば、アフリカらしいアフリカに観光客が押し寄せてきそうな気がするのですが・・・・・・

 
石の彫刻
石の彫刻 鳥
石の彫刻
   石の彫刻 少女
マリンバ
 2階の民具展示室のマリンバ

 ジンバブエ2泊目の夕刻、ホテルでピックアップしてもらって、ザンベジ川のナイト・クルーズに参加する。まっかな夕焼けは望めなかったが、遥か彼方に白い鳥が同じ方向へ20羽づつくらい、同じ時間をあけて何度も飛んでゆくのが見える。ねぐらを目指しているようだ。クルーズといっても豪華客船ではない。フリードリンク+スナックつきの2階建てオンボロ船で、2階の客が歩くとミシミシ ドンドンと音がして、1階の客はたまりません。2階にあがって観察してみると、長髪をなびかせ"ヒッピー気取り中年男性"が杖をついて床を移動するのが原因だった。足が悪いのではなくただ仙人風をふかしているだけ。イタリア語だった。いいかげんにせい!と言いたかったが、船のキャプテンとスタッフの女性がとってもいい人だったので、ぐっと我慢した。これが日本だったら、「ちょっといい加減にしてくんない?1階が迷惑してんのよね」ときっと誰かが怒鳴るか、スタッフに抗議するだろうなあ、などとアフリカかぶれの私はのんびり時間を過ごしていた。歩く速度は3分の1、1日が30時間以上あるような国にいると怒る元気が失せるのです。

 ジンバブエからボツワナへ

ペンシル 12月13日、ホテルへピックアップにきたエージェンシーの若い担当者と、1時間くらいかけてボツワナへ移動を開始する。延々と続くナショナルパークの舗装道路を駆け抜ける車は中古のaudi。フロントガラスは広幅セロテープがべたべた。 私側のサイドウインドウのガラスがないので、時速150kmの風にさらされる。TOYOTA NISSAN MAZDA ISUZUが大勢を占めるなか、なぜaudiかときくと、よくぞ聞いてくれたとばかり即座に「パワフル!」とかえってきた。ひょっとして日本車ばかりが目立つのが気にいらないのか、または流されない自分をアッピールしたいのか、単純にaudiしか入手出来なかったのか?事情はわからないが愉しい青年でした。出国は簡単に済み、午前9時頃ボツワナ側で待っていた車は四輪駆動のいかついTOYOTA車で、ドライバーがずいぶんハンサムな青年でした。少し進んで手続き開始だが、同行の中国人観光客の一人が足止めをくっているらしく、情報伝達もないままに待ちぼうけ1時間弱。後からくる車はすんなり通過しているのに・・・・ドライバーはのんびりと気長に待つ。イライラ日本人ならとても我慢ならない状況です。ドライバーは「タイガー・〜〜の親戚だ」という。そう聞けば似ているような気もするが、よくある話でさらりと聞き流す。キャプテン
ツアーメニューはパンフレット風に表現するとこうなる
ジンバブエ発
「日帰りチョベ国立公園クルーズとクルーザー探検」。
午前中:
クルーザーでチョベ川を遊覧し象やキリンやかばに遭う。
チョベ・サファリ・ロッジではお好きなランチをお客様ご負担にて
午後:
4DWで陸路を探検(ゲーム・ドライブ)し、夕刻ジンバブエに戻る。
しかしボツワナへ移動の私はここで下車し、今夜はチョベ・サファリ・ロッジへ滞在となる。

ペンシル チョベ国立公園(カサネ)は象の多さが売り物だが、わんさわんさというほどではなかった。しかし水中の象の求愛シーンを見ることが出来ました。すったもんだの争奪戦のあげく、勝ち誇った象の鼻は傷だらけ。しょんぼりと引きあげる象の後姿に「おつかれさん!」。空と川の美しさと緑の森は、このページのトップ写真から想像してください。Mr.親戚タイガーがキャプテンを務めたが、ここでも彼のガイドでサファリは成功でした。かばの排便はまるで打ち上げ花火のうよう。午後のオープン・サファリ・カーで回るゲームドライブは、どうも年配ドライバー&ガイドで意欲にかけていたような気がします。時期がよくなかったのかもしれないが、動物との遭遇は貧弱でした。そんな中、糞ころがしの行進風景にあったのは幸いでした。テレビの自然・・・・番組などでは見たことがあったが、ほんまかいな?と思っていたのでダイナミック!には不満足でしたが、嬉しいシーンでした。

水際の象
 水辺の象たち
水中の象
 水中の求愛シーン
かば
  かば君
ふんころがし
糞ころがしの行進

チョベ・サファリ・ロッジで荷解き

ペンシル長い1日が終わってホテルでくつろぐことに。実際日暮れが遅いので1日はたっぷりある。12月の今は午後7時半ころまで明るい。フロントで私の部屋割を聞くと、母屋側に空き室がなく、離れ家つまりコテージタイプになるという。庭へ動物の出入り自由、鳴き声つきのコテージにひとりではいやだ!とダダをこねるが、若い笑顔のお姉さんが「私がエスコートするよ」となだめてくれる。夜レストランからの帰りはそれでいいけど、私が用事のあるとき、迎えにきてくれるんかいな?しぶしぶ承諾する。ところがゲンキンなもんで、翌日以降のスケジュールを予約していなかったら、きっと延泊したと思う素晴らしい部屋だった。この時だけは、ジンバブエの旅行社にアレンジを依頼したことを悔やんだ。その後わかったのだが、日程の変更は自分で始末できれば問題なかった。残念!残念!

バス
部屋にあるゆとりのバスタブ
いぼいのしし
庭へ遊びにきたイボイノシシの親子
ゆうやけ
チョベ川の夕焼け
ゆうやけ
チョベ川の真っ赤な夕焼け
 ロッジの庭で竹とんぼを飛ばした。何か動物が出てこないか心配しながらなのであまり飛びませんでした。小走りでレストランに向かい、夕食にゆっくり時間をかけてホテルライフを楽しむつもりが、客が少ないのとアジア人種が私一人ということもあって、スタッフの若い姉さんたちが交代で冷やかしにくる。うるさい!とは言わなかったが、ひとりにしておいてと丁重にお願いした。淋しかろうとの配慮だったかもしれません。まっくらな道をエスコートつきでコテージへもどり、まるで映画のワンシーンのようなバスタブにつかりながら、家族は今頃せっせと働いているんだと思うと・・・・・。
翌日は14時までフリーなので街へ散歩にゆくことにする。ホテルのスタッフは「10分くらいだよ。しかし今日は日曜日なので店はクローズ!」という。まあウインドウショッピングでもいいかと歩き出すが、ゆけどもゆけども街はなく、途中豪華なホテル・モワナ・サファリの庭の木陰で本を読みながら時間をすごす。たぶん温度はずいぶん高いはずだが、湿度が低いのでさほど気にならないが、あとで日焼けに泣くことになる

一押しのオカバンゴ湿地帯へ

ペンシルアフリカへ出発する前に放映されたテレビ映像にすっかり魅了され、きっと行くぞ!と意気込んでいたオカバンゴ湿地帯。しかし簡単ではない。とにかく移動にバスなら時間が、エアならお金が嵩むのです。結局ジンバブエの旅行社でアレンジしてもらったようにチョベ国立公園最寄の街カサネから飛行機にしました。オカバンゴ観光の最寄の街はマウンです。ボツワナ航空はゆとりのある国(ダイアモンドの産出国でアフリカ一お金持ちの国といわれています)を反映して、チケットを入れる封筒が厚紙の立派なものでした。
 マウンの飛行場に到着したのは12月14日午後4時半。荷物はどこ?と聞くと、あっちと首を振る。見ると私のボロバゲッジがぽつんとひとつだけプロペラ機を背にしておいてありました。すぐ前がもう車道ですが誰もいません。今日は日曜日。つまり店もタクシーもクローズ!別の客は迎えの車でどこかへ立ち去り、私一人がとり残されてしまった。呆然としていたら一転空は暗くなり雷と大粒の雨が降り出した。「バケツをひっくり返したような雨」と表現されるあの雨です。運良くスリランカ人の車が通りかかり、Sedia Hotelまで送ってくれました。荷台に積んだバゲッジはびしょぬれ。ますます惨めな姿でした。夜中に大雨はあったが、初めて遭遇したスコールです。この時期はもう雨季にはいっていましたが、日本の梅雨のように毎日シトシトジメジメと降り続けるわけではありません。
 さてホテルにて。ボツワナの通貨はPula。まずは両替をフロントですませ、2泊分の宿泊費とオカバンゴ・モコロツアーの参加費を支払う。めっぽう元気な若い女性が仕切っている。雷のため停電し、オープンエアのレストランでは蚊を追い払いながら、ローソクの灯りで食事をする。荒っぽそうな西洋人男性とアフリカ人の黒人男女が多く、葉っぱ満載のワイルドなプールではしゃいでいる。お湯はぬるいが、大きいバスタブに恵まれ快適でした。とにかく夕方になると雷、大雨、停電が繰り返されるのが辛い。 湿地帯
写真右:オカバンゴ湿地帯
(D旅行社のパンフレットから拝借)

ペンシルモコロ(mokoro)とは1本の木をくりぬいた素朴な丸木舟(カヌー)です。荒削りのままなので、うっかりするととげがささり怪我をしそう。ハエたたき用小うちわ(夏になると駅で配っている広告うちわ)と軍手を用意していたのが役にたった。一艘には二人の客とガイド兼船頭が一人乗り込みますが、私は独り占めです。今日は距離をあけて3艘の出発。ガイドは小さな声でゆっくりと説明する。背高のっぽの水草はエレファント・グラスで象の大好物、そばの水辺に大きな糞がたくさん転がっている。大きな蓮の花やポールラッシュ、ウォターリチャーズ、スーパーフェニーなどとひとつひとつ丁寧に教えてくれる。ちぎれたシダのような葉を太陽にさらしておくと20分でくるくると乾燥する ということは、それだけ気温が高い。手の甲が真っ黒に・・・・。モコロの素朴な木に水草がさわさわと擦れる感触がたまらなく気持ちいい。船頭(ガイド)に話すと「にこっ」と白い歯をみせて、よりいっそう擦れるように漕いでくれた。至福の3時間でした。参加ご希望者さまは、ボツワナが乾季の7〜9月のお出かけがいいようですよ、混雑するでしょうが。

モコロ
静寂の湿地帯を行く
パピルス
  パピルスの群生
もころの悲劇
水草の根に阻まれて除去作業
女性でもハードな仕事をこなす

 私のツアーはMOKORO TRAILS(DAY TRIP) 2Persons US$115 だったのですが、ひとりだからとUS65$にしてくれました。ディスカウント要求なしで安くなったのはこれが初めてです。逆にジンバブエでは、ある旅行社から呼びとめられ、頼みもしないのにクリスマスバーゲンなどと勧誘してきたが、後に川で会ったオンボロ惨めクルーズがきっとそうだったろうと思います。ヤレヤレ。モコロツアーはドリンク飲み放題つき皿盛り居酒屋風ランチです。私たちゲストが一段落すると、ガイドたちにも振る舞われて愉しいひと時でした。こんなにすばらしいなら無理してでも2泊3日のキャンプツアーにしておけばよかったと後悔しきり。
 オカバンゴ・デルタは海に出ることのない川が作る湿原で、水源はアンゴラの山中にある。ボツワナに入るとカラハリ砂漠へすいこまれて、内陸デルタを形成するそうです。いくつもの中州には象、ライオン、ワニ、カバ、鳥たちが生息しているとのこと。だが私はトレッキングやキャンプに参加しなかったので、象ときりんとたくさんの鳥だけでした。それでも念願のオカバンゴ・デルタの旅は大満足のうちに終わりました。
 さてここから何処へゆこうか?2泊したSedia Hotelに別れを告げて、結局フラミンゴがいるというナミビアに向かいました。(ナミビアからケープタウンへに続く)

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