サールナート法輪精舎滞在記
2007年9月1日〜9月6日
広島支部:佐々木氏 ゲスト:Mさん 事務局

はす2007年8月31日成田空港から出発。もう一人のゲストYさんが家庭の事情により直前に訪問を断念されました。多くの持参品をご用意いただきましたので、なんとか4人運搬物資を3人に詰め替え無事デリーへ旅だちました。
翌9月1日デリーから国内線Jet Airwaysにて50分、1時間延着でバラナシ空港へ。ご住職と学校運営スタッフのアニール氏に出迎えていただきました
事務局員は8年振りの渡印といこともあり、まずデリーでもバラナシでも市内のゴミ散乱と路上生活者の減少に驚きました。先日の安倍元総理の訪印の影響か?それとも経済発展めざましいインドの意識革命か?田舎へ進むにつれ、やはり意識改革はまだまだ・・・・でした
到着後大切な預かり資金や文房具、子供服、食材(リュウマチに効能のはとむぎ、干ししいたけ、煮干や調味料ほか)をお渡ししてやっと肩の荷がおりました

はす翌2日は日曜日。sunday schoolの日です。7時半頃から三々五々子供たちが集まってくる。相変わらず、小さい弟妹を抱き、着古した服に裸足やぺったんこのゴムぞうりです。担当のアニール氏は礼儀作法もかねて厳しく指導しています。ずるは許さない方針のようだ。
集まる
妹か弟を抱いて急ぎ足
集まる
英語や算数を・・・大きな声で唱和
老人
唱和を聞くおじいさん
並ぶ
早く来た順に施食を受ける
おんぶ
パンを握りしめる弟もいっしょに
老人
子供ではないが彼にもパンと菓子が渡される(特待生?)
ポリ袋
パンを袋に入れるよう促すMさん
わんこ
出入りOKのわんこも待つ
中学生
日曜の午後勉強に来る中学生も

学校が発展し生徒数が増えても、何年も変わらぬこのスタイルの日曜学校が、ここ法輪精舎の原点であり、地域で信頼され続ける所以である。中にはあきらかに栄養不良の症状を持つ子供もおり、仲間が手助けしている姿にほっとしました

はすお寺の日常
朝4時半には庭を掃き清める箒の音で目覚めます。お寺の小坊主くんがもう起きています。遠くから、ぜひ修行させてと親から頼まれて預かっています。彼は無料で中学校に通いながらお寺に住み込み、小さな部屋で勉強したりお経をあげているのか、声が聞こえました。
ある企業様からご寄付いただいたパソコンは今ではすっかり日常生活にとけこんでいます。朝の勤行と食事の後メールチェックやニュース他のサイトをご覧になるのが日課のようです。
普段は粗食を心がけておられるのに、我々が押しかけているため、肉や油を使ったカレー料理をご馳走していただきました。残ったご飯に乾燥納豆でお茶漬けをさらさらと。これは納豆の本場水戸にしかない郷土食とかで、姪御さんから預かって持参しました。大変おいしそうに召し上がっておられました。なかでもサトイモ、日本でいうエビイモのような大きい芋をこぶと醤油で炊いたものは絶品でした。
煮物・炊飯・カレー作りにと圧力鍋が大活躍です。我々は油を使わないトマトスープや味噌汁をご提供しましたが、さて味のほどは・・・

小僧
木の葉とその他ゴミに分ける
茶漬け
水戸名物ドライ納豆入りお茶漬け
自転車
居室前に愛用の自転車が

そばに松葉杖と2メートルほどの棒があります。やはり膝が痛むことがあるそうです。
ある日、にわか雨が降ってきました。やにわに傘をさし2メートルの棒を手に門扉を出てゆかれました。手伝いのラーマおじさんがいるのですが、これだけはご自分で・・・。みぞ掃除です。溢れ出ないように突付いているそうです。私達が何かしようとすると、「ラーマ親子に給金を払っているのだから、仕事を取らないように」と注意を受けるのですが、これだけは。
庭にはハトやリスがよく来ます。ナスやしょうがが少し採れます。大きなハイビスカスや百日紅の花が咲いています。たくさんの蛍も見ました。日本の蛍のようにゆら〜りフワフワでなく、すいすいという感じで光を見ました。そして放課後には子供たちが「バンテジー」といってよく訪ねてきます。お寺内での授業が終わってもよく話し込んでいる風景を見ます。雑談だけでなく薬やペンが欲しいと言ってくる子供もあるようです。そばにある飴をそっと握らせる住職

教え子
この子は大変成績優秀だそうです
えさ
ハトやリスのための残りもの餌

鳥もたくさん鳴いています。動物はすばしっこいので写真は撮れませんでしたが、まさにお寺の庭に良寛さんがいるようです。

はす中学校・高校を見学
生徒数の増加にともない建物もふえました。最新校舎は1階部分のみ使用中だそうです。お寺での授業は日曜学校(朝と午後の中学校補修)、日本語学校、裁縫学校で、残りはお寺の北にある校舎で行っています。
7時半の朝礼からスタート。(暗いがフラッシュは遠慮したので教室画像はイマイチです。雰囲気を味わってください)
登校
自転車通学が多い
徒歩
徒歩組もぞくぞく
鐘
鐘の合図で集合
朝礼
整然とならんでお経の唱和
先生
始業前にいそぎ先生方の記念撮影
朝礼
こちらも整然と
起立
年配先生の教室では起立された
真剣
眼差しは真剣そのもの
生徒
新入先生の授業では住職も生徒に
教科書
びっちり文字群の教科書
ノート
必死でノートをとる

はす校舎周辺
新校舎は資金の関係で上部は未完のため1階部分のみ使用。
離れた部室のような部屋では手芸の時間だった
校舎周辺
ねむの木
校舎周辺
校庭から通路を見る
校舎周辺
整然と並ぶ自転車
校舎
向かいに新校舎
手芸
数学との選択科目になっている
手芸
精密な刺繍だ

はす裁縫学校とは
昨年開校の新部門であり、興味があった。もし若い女性の自立に役立つならと、Mさんは材料持込で指導する準備をしていた。
結果的には、かなり高度な技術(製図・縫製)を持つ先生のもとで学んでいる学校だった。勿論有料である。例えば日本にもかつて「かけはぎ・寸法直しいたします」などと自宅に看板を掲げる婦人がいました。結婚前の若い娘さんが手に職をもち、ちょこっとアルバイトも出来るといったイメージのようだ。学生の着衣も持参のバッグも華やかだ。賑やかにコロコロとよく笑う姿はまさしく青春そのであり、地味なお寺に明るいムードを醸し出している。せっかく準備したのでご住職に時間を頂き、大判チーフで作る簡単巾着つくりを体験してもらいました。
先生
落ち着いた立派な先生
実技
土間に座って裁縫している
ノート
製図がびっしり
グループ
4人一組でにぎやかに制作
完成
汗をかきながら出来ました
巾着
紐も持参でこんな形に
部屋の照度が低いのが気になっていましたが、空いているスペースを利用できるよう検討中でした。
日本語教室や中学英語の補習授業などは続滞在記で紹介します

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